Web制作やサーバー管理の仕事をしていると、最も神経を使う瞬間の一つが「他社からのドメイン・サーバー移管」ではないでしょうか。
先日、あるクライアント様から「現在の制作会社から切り替えたい」というご依頼をいただき、ドメイン移管とサーバーの引っ越しを行いました。
Webサイトの表示は比較的スムーズに切り替わったのですが、問題はメールです。
「メールの送受信ができないのですが…」
クライアントからのこの連絡は、何度経験しても心臓に悪いです。
理論上、DNSの浸透には48時間〜72時間かかると分かっていても、「設定ミスではないか?」「本当に反映待ちの状態なのか?」と、見えない恐怖と戦うことになります。
そこで今回、そんな「DNS浸透待ちの不安」を少しでも解消するために、現在のMXレコード(メールサーバーの宛先)が世界的にどう見えているかを一発で確認できるツールを自作しました。
同じような悩みを持つWeb制作者の方、サーバー管理者の方に自由に使っていただければと思います。
【無料ツール】MXレコード・DNS浸透チェッカー
ドメインを入力してボタンを押すだけで、現在インターネット上でそのドメインが「どのメールサーバー(MX)」を指しているかを確認できます。
CloudflareのDNS網を参照しているため、ローカルのキャッシュに左右されず、世界的な浸透状況を確認可能です。
なぜこのツールを作ったのか(開発経緯)
今回の案件では、旧サーバー会社から新サーバーへの切り替えにおいて、ネームサーバー情報の反映に予想以上のタイムラグが発生しました。
クライアント様にとっては「メールが止まる=ビジネスが止まる」ことです。「最大72時間かかります」という定型句の説明だけでは、クライアント様の不安、そして対応する私たちの焦りは消えません。
- 設定は間違っていないはず
- でも、まだメールが届かない
- 今、DNSはどうなっているんだ?
この状況で、いちいちターミナルを開いて dig コマンドや nslookup を叩くのも手間ですし、スマホからサッと確認したい時もあります。そこで、ブラウザ上で完結するこのチェッカーを開発しました。
▼ MXレコード確認ツールを使う(無料)
メールが届かない時のチェックポイント
もしサーバー移転作業中にメール不達が発生したら、このツールで以下の点を確認してみてください。
1. そもそもレコードが見えているか?
ツールで検索しても「結果なし」またはエラーになる場合、ネームサーバーの設定自体が間違っているか、DNS設定(ゾーンファイル)にMXレコードが記述されていない可能性があります。
2. 新旧どちらのサーバーを向いているか?
結果に表示されたサーバー名(Mail Server)が、旧サーバーのままであれば、まだDNSの浸透待ちです。「設定ミス」ではなく「時間経過が必要」ということが確定するので、自信を持ってクライアント様に「現在、世界中のインターネットに新しい住所を通知中です」と説明できます。
3. 優先度(Priority)は正しいか?
複数のMXレコードを設定している場合、数字が小さいサーバーが優先されます。意図しないサーバーの優先度が高くなっていないか確認しましょう。
Web制作者の皆様へ
サーバー移管、特にメールサーバーの切り替えは、目に見えないインフラ部分であるがゆえに、トラブル時の心理的負担が大きい作業です。
このツールが、同じように画面の前で「早く繋がってくれ…!」と祈っているエンジニアやディレクターの方々の助けになれば幸いです。ブックマークして、移管作業のお供にぜひご活用ください。

